2002.3.27 「千と千尋の神隠し」の人と

「千と千尋の神隠し」がベルリン映画祭で金熊賞をとった。
そういうのは日本人として大変名誉なことで,自分のことでないのに,自分のことのように嬉しく思う。と同時にイチローの活躍もそうであるように,自分にある種民族的な気持ちが高揚するのはどこか危険に感じてしまう。
それはいいとして「千と千尋の神隠し」は昨年10月くらいに観てきたが,確かに良いできだし,なんかそんな感じで評価されると思っていた。いやほんとに。
ちょっとくそまじめな宮崎アニメだが,彼の「普遍性」に対する考え方,「望郷感」の構築は見事だった。幾分デフォルメの仕方もマジメ(?)で,絵画性には退屈してしまうが,宮崎らしさは,むしろその標準的な「癖のなさ」にあり,癖を排除したトレースそのままのような図像に,逆に他の動きや風情を浮きたたせ,違う形のデフォルマシオンを感じさせた。

ところでこの宮崎駿氏のことを考えると,思い出す人物がいる。それは知人の香取正樹氏のことだ。
香取氏はイラストレーターだが,そのキッチュでユニークなセンスから,漫画家協会の「漫画家」ということにもなっている。彼が「漫画家」と呼ばれるのが好きかどうかは知らないが,もうこの協会の若手の「顔」だ。
ある時こんなことがあった。

僕はある食堂で「ミックスフライ定食」を食べてながら,なんぞげに写真週刊誌の藤子不二雄F氏が亡くなった記事を見ていた。するとその記事写真の中に,見覚えのある顔。なんと知り合いの香取さんが出てるではないか!。
何かの授賞式の写真で,藤子・F・不二雄F氏と宮崎駿氏のうしろにちゃっかりと。
本当は藤子・F・不二雄F氏と宮崎駿氏のツーショットで十分だろうに‥‥。
香取氏も賞をとった時のものだろうが, この人,なんだかずるい

それであとでそれを報告すると,
「そう,写ってたんだよ」とかなり自慢げ。
さらに後日にも,僕の個展の時に,わざわざその写真週刊誌を見せびらかしにきてくれた。
その時それをもう一度見ると,さらに後ろに,怪しい人,これまた知り合いの笠松洋氏。
(以下問題の写真)

 週間フライデー,'96年10月11日号より

左上の人が問題の香取氏。
まるで“この巨匠の仲間”のような顔して‥‥。
漫画家協会では「協会のチャールズ皇太子」と呼ばれている。

2002.3.9 沖縄サミットのシャンパン?

前に書いたが家のそばにおぎはら酒店というのがある。ここの酒屋さんはここ新座市野火止地域でとれたぶどうを使って「野火止ワイン」というのを企画したり,この地域でとれた米を使って地酒を企画してみたり,活発に活動している街の酒屋さんだ。品揃えがよく,特にワインが豊富だ。残念ながらそんなに安い店ではないので,頻繁には利用できないが,量販店まで行くのがめんどくさい時や,切手を買う時,またビール瓶が邪魔で持っていく時に利用する。

厄介なのはその立地条件で,ちょうど僕の駐車場までいく間にあるために,他の量販店で安く買ってきたビールケースなどを運ぶ際,それを見られないように気を使わければならない。勿論他の店で買っていることくらい分かっている筈だが,時々それを持ってる時に,大きく挨拶された時には,あたふたしてしまうこともある。それでも明らかに他の店で買ったビールの空瓶を持っていっても,何ひとつ嫌な顔をせず,引き取ってくれる。ただあまり沢山の空き瓶を持っていきすぎて,こちらも気兼ねする時でも「毎度どうも!」と言われるのは,ちょっと嫌みに感じる時もある。

このおぎはら酒店は奥さんがソムリエだということは前にもふれたが,毎度の行事で,ここで買わないくせに,シャンパンについて尋ねることがよくある。いやむしろその知識を得るために,プロパーな値段でもビールを買いにいく場合もある。
逆におぎはら酒店の方は,この“ソムリエがいる”という効果で,僕のような“ききたがり”の人を引きつけ,ビールが少しづつ売れていく。お互い持ちつ持たれつなのだ。だから僕はこの奥さんに知識を頂くことに,決して控え目である必要はないし,またビール1本しか買わなくとも,僕は十分なお客のことは確かなことなのだ。
まあいい。相変わらずどうでもいいことが長い。

さてここからが本題だ(これまで前置き)。

それで今回もそのソムリエの奥さんに尋ねてみたのは,日本の公式機関の来賓用のシャンパンのことだ。
皇室主催の晩餐や,総理官邸での食事会でどんなシャンパンが飲まれているのだろうかということ。
いきなり 「とりあえずビールで乾杯!」
なんてことは鈴木宗男だったらするかもしれないが,常識的な人であれば国賓レベルは,スマートにシャンパンで乾杯するのが普通だ。
そもそもシャンパンなんて銘柄の幅が知れてるし,案外有名なものでも割とそこらで入手できるものが多い。
できればそれを知って,一発飲んで,ひととき太っ腹な“外務筋”の人になったような気がしてみたい。
で,なぜこのことをこのソムリエの奥さんに尋ねるかといえば,彼女は,かの田崎真也氏とつながりがあって,そのような情報を入手できるルートがあるからだ。
ご存じのとおり田崎氏は,近年ソムリエとして最も有名な方で,様々な晩餐のプロデュースを手がけてきた。
中でも前の「沖縄サミット」の晩餐をプロデュースしているのは彼の最も大きい仕事だ。
まずその「沖縄サミット」の情報だけでも教えていただけないかということで, 早速昨日,使ったシャンパンなどについて尋ねてきてもらい,ありがたくその情報をいただけることとなった。
しかしそれは僕にとって,予想をもしなかったことが,判明するのだった。

さてその問題のサミット,
さぞ変わったフランス製の「シャンパン」を使ったかとおもいきや,
なんとフランス製「シャンパン」は一切使わなかったというのだ。
ええ,ほんとに。 シラク大統領もいるのに‥‥。

まず乾杯の挨拶の酒は,泡盛。(沖縄らしく)----かなり手の込んだブレンドであったらしい。

さらに食事中にシャンパンに相当するものは,

なんと日本製シャンパンもどき!!!!!!!!!

!!!!!

えっサ○トリーの?
それともマ○ズワインの?
‥‥
いやいや名前は,NOVO。
生産地は栃木県足利市。
ココ・ファーム・ワイナリーというところで作る, 本格的シャンパン製法のスパークリングワインだったのだ。

そしてこれには,涙がでるこんな話があったのだ。

(↓必ず呼んでね)
「沖縄サミットとNOVO」
ココ・ファーム・ワイナリー

田崎真也がマライヤ・キャリーに上げたスパークリングワイン

2002.2.27 ユニティ(JBと平等院鳳凰堂)

80年代初頭にアフリカ・バンバータとジェームスブラウンが「ユニティ」というミニアルバムを作った。今でいう「コンピュレートアルバム」だ。長い間なりを潜めていたジェームス・ブラウンと、当時メジャーになりつつあったHipPopの新鋭レーベル:TommyBoyの看板バンド「アフリカ・バンバータ」とのコラボレーションだ。
この「ヒップポップ」という言葉、僕の記憶によると、最初NYマンハッタンやブルックリン,ブロンクスのごく地域的なもので、go-go(ワシントンD.C)やシカゴフォンク(Chicago),bay aria funk(California)と同じように、アメリカの地方としての“NYものfunk”をそう呼んだ。のちに今日のように,Rapを含めた黒人全般のムーブメント全般を総称した言葉であるが,最初はごくローカルな言葉だったと僕は思っている(間違っているかもしれないが)。

いずれにしても,どの地域でもFunkをやる奴等にとって、共通にリスペクトしていたのは,このゴットファーザー・オブ・ソウル;ジェームス・ブラウン(以降JB)であって,その中でもしばらくいち早く近づき,コラボレーションにこぎつけたのが、当時のNY「Hiphop」のアフリカ・バンバータだった。

一般にはJBが復活の曲として名高いのが、映画「ロッキー」の挿入歌「Living In America」が有名であるが、売れ線ねらいのこの曲よりも、アフリカ・バンバータとのコラボレーションの方が、より「復活」というのにはふさわしい(時期的にもこちらが先)。当時僕はこれを最初NHK-FMの大貫憲章のラジオで聴き、ぶっとんで輸入レコード屋に買いに行ったのを憶えている。

気にかかるのはこの「Unity」というタイトルで、日本語に訳せば「統一」ということになる。これがJBの姿勢が伺えて興味深い。
僕はそもそもJBの声質、楽曲、パフォーマンスをさることながら、彼の絶大な統率の力を評価している。 自己のバンドJB`sにおいても,JBを支える為の最小限のものでとどめてあり,その結果 のあのシャープでタイトなアレンジには,アドリブなども限られたところでしか許されない,とても厳格なものであったらしい。
その統制の仕方に、メンバーのひとりであったジョージ・クリントンは耐えきれず脱退することになるが, 彼の後の「パーラメント」の音質には,それに大きく対極するような軟質なものが生まれ,あたかも過去のストレスのあてつけのような“ひんまがり方”が,かえってその後の彼の「Pファンク」を特色づけることとなった。
この「Unity」を今聴くと,かなり80年代初期っぽいテイストが強いが,他のいかにもブレイクダンスっぽいTommyBoyモノにくらべ,よりタイトなリズムの刻み方に,このUNITYという言葉を強調したいのか,いかにもJBらしい統制の強さが,いつもより増してきわだってみえる。

そもそも「ユニティ」とは,美術・建築の形式原理においてもとても重要な言葉である。
その最も統制感の完成形として上げられるものに「宇治平等院鳳凰堂」がある。
日本では10円玉の図柄となっているほど馴染みのものだが,中央に大きなドーム形式のものがあり,それが主調となり全体の統一をはかる,パリのパンテオンや,ロンドンのセントポール大聖堂などと並ぶ,統制を語る上で,世界的にも重要な建物だ。

このジェームス・ブラウンは,まさにそんな“ソウル界の平等院鳳凰堂”である。

  

UNITY
Mr.'Byo-do-in of Soul' !!
(勝手に副題)

Tommy Boy Music Inc,1984

平等院オフィシャルホームページ

ところで先日「ソルトレイク・オリンピック」を見ていて,本来ならば,開会式か閉会式にこのミスターアメリカ・JBが出てきてもよさそうなものだが,今回その役は,「キッス」に奪われた。

 

2002.2.22 御用達

僕は貧困なので,そこそこ気に入ったものを,なるべく安く購入する事に努力する。あたりまえの話だが,僕はそういう消費者たるものの硬派だ。
まず酒に関しては,家から少し距離はありが,「やまや」に買いに行く(そう名指ししていいでしょう。ここは優秀だから)。
そこでは必ず決めたウイスキーを購入する。スコッチは「バレンタイン」,バーボンは「エズラ・ブルックス」。
クオリティとコストの面でこれが僕のベストと考えている。(ちなみに共に「やまや」で¥980)
「バレンタイン」は通常,そこらの量販店でもせいぜい¥1180くらいだ。安そうな面して,¥1480で売っているスーパー「サティ」は,残念ながら消費者から見放され,会社更生法の適用される会社となっている。しょうがない。「努力」が足りなかった。
バーボンは「エズラ・ブルックス」。これはちょっとだけマイナーな酒で,そこらのスーパーでは売ってない。
僕がバーボンに凝っていた(当時何千円もした)頃,色々試してみて,最も自分の口にあうものと判断したものだ。
アルコール度数が45度と,通常より少し高めで,ちょっと得した気分になる。ワイルドターキーの50度になると品がなくなるので,これくらいがちょうどいい。
最近ではグリーンのラベルの40度のもがあるが,こちらの方は邪道だ。そこらの女子供が飲んでいればよい。
熟成は標準で7年。ターキーは8年だけれど,ま,1年くらいいいじゃない。
「やまや」が特別のルートをもっているのか,比較的優秀と言える「Dマインマート」でも¥1780はする。(昔は¥2500くらいしていた。)「オールド・グランダット」や「IWハーパ−」なんかより,僕は上の酒だと思う。ほんとに。

食品では,お肉屋さんの「ニュークイック」が気に入っている。特に「ホルモン」「鶏ナンコツ」など。
これらは時々グラムあたりなんと¥65で売っている。
「ホルモン」は僕の地元の金沢では「とんちゃん」というが,小さい頃に父親に連れられてよく「とんちゃん屋」に行った。だから今でも口に馴染んでいて,時々すごく食べたくなる。 ここのところの「狂牛さわぎ」で,遠ざかっていて,とても寂しかった。 ここのものはそんなにいい物ではないが,何より安いことはいい。
あと「鶏ナンコツ」は,ここのものは「ヤゲン」ではなく「関節」を用意している。
やはりプロ(何の?)は断然「関節」を選ぶ。 “コリコリさ”も違うが,ほんの少し脂分があるところがいい。僕は微妙な脂に弱い。
となってくると,「焼き鳥」の話もしたくなってくるが,もうやめた方がいい。“とりとめ”がなくなってしまう。
(‥‥‥‥)

 

2002.2.18 映画を語る「あの頃ペニーレインと」

この映画はアメリカを舞台とした ,珍しく正しい,アメリカの映画だ。
そもそも僕がアメリカが好きか,嫌いかということであれば,その両方がある。
まず政治的な意味での合衆国は,とても好きにはなれない。その詳細は省くが,同時テロは気の毒にに思うけど,世界の警察気取りには,僕は正直言って相当反感をもって見てしまう。
しかし人文や文化においては尊敬できる部分もたくさんあるし,偉大な人物も多い。
アートも音楽も,僕はこの国のものを結構好んでいる。 それは戦争好きであることや,人種差別の問題と背中合わせで出来ていった代物なのかもしれないが,この国のものの中には,まれに正しいものもある。
例えばロックやジャズといったラフな音楽スタイルは,そのグローバルな部分で,誰もが認めるところで,乾いたアメリカンロックは,僕にとってとても正しい。
この「あの頃ペニーレインと」は,まさにアメリカンなロックのお話で,1970年代のアメリカの文化が出ている映画だった。
僕もこの世代を過ごした者として,懐かしさやら,ほろ苦さやら,そういう「青いところ」に刺激し,共感する部分も多かった。
監督の自伝的なものであるらしいが,キャスティングも魅力的で,展開としては激しくないが,アメリカを嫌うことをしばし忘れさす,この国の味わいを楽しめた。
とは言え,劇中に流れるツェッペリンのレイン・ソングに,まっさきに渋谷陽一を思い浮かべてしまうのは,どうしてだろう。
それは日本のロック少年に特殊な環境があったことを,改めて浮き上がらせてしまう。
もっとも,この映画も渋谷氏みたいなジャーナリストのお話なのだが。

そういえばこの前NHK-FMで久しぶりに渋谷氏のラジオを聴いたが,彼はもう50歳を迎えていた。
彼が30歳になる時のことを明確に憶えているのに‥‥。

「あの頃ペニーレインと」
http://www.spe.co.jp/movie/almostfamous/

 

2002.2.3 森村泰昌のマネの真似の真似シャンパン

 NHK人間講座2002.2月〜3月期テキストから

さて前回マネの絵(Bar at Foiles-Bergere)についてふれたが,そのすぐ後に,本屋さんに行ったら,モリムラ氏のこの作品が,雑誌(NHK講座)の表紙になっているではないか。確かに彼にとってはだいぶ前の作品であるが,タイムリーというか,いつも先を越さているというか。
ゴッホの時もそうだが,もちろんアプローチの仕方はまったく違うのだが,まったく扱うタイミングが悪く,あっちがメジャーなもんだから,先にあちらが目立っちゃって,同時多発的に起きても,あとを追っかけているみたいに見えて,ちょっと悔しい。
まあいい。それはそれとして僕は地道にやるしかない。
今はそんなことよりも,この森村氏の描いたシャンパンのことが問題だ。
間違って捉えて欲しくないが,これから僕が書こうとすることは,森村氏の作品について特にケチをつけようとしているものではない。彼のまぎれもない現代美術家としての地位は本物だし,いくらか読んだ彼の書物からも,彼の制作に対する姿勢には尊敬している。それなりに,リスペクトしているからこそ思うのだが,この森村氏の“シャンパン”は怪しすぎはしないか,おいっ?
この2つを比較してもらいたい。

 

彼は似せることによって,独自の表現の隙間に何かを与えようとしている。
とくに多いパターンは「何かうさんくさいにおい」を出しているのが彼の意図しているところだ。
従ってこの作品のシャンパンもうさんくささも作意なのだろうが,比較してもらうとわかるように,本物とはかなり違うラベルである。
僕はこの前,このシャンパンらが一体どんなシャンパンか調べても分からないということを紹介したが,彼はあたかもこれが本物のシャンパンであったかのように,どうどうとインチキくさく描いている。
彼の描く全く違うラベルの,この洒落た赤いマークは一体何?
それで今度はこのシャンパンに似たものはないか,現行の商品で探して
みた。
しかしこのようなシャンパーニュ地方の正式なシャンパンの中には見あたらない。
ということは,いわゆるシャンパンではなく“シャンパンもどき”になってくる。
それで,おそらく思いつくのは,千円そこらで売っている イタリア製シャンパンもどき「G‥‥」が上がってくる。

なるほど,そういうことか。
あえてマネの真似に,“真似”シャンパンを描いた。
しかしこんなこと,俺くらいめざとくないと分からないぞ!

ということで,一流のでっち上げ師,森村氏に乾杯!

 

2002.1.29 Edouard Manet 【Bar at Foiles-Bergere】

 Bar at Foiles-Bergere
 1881-2
 oil on canvas 96x130cm
 Courtauld Institute Galleries

さてマネの絵の話だ。1881-2年に描かれている。今見るとやっぱり上品で気高い。
現代でエリック・フィッシェルのにわかに形が正確でない具象画も魅力なのだろうが,今はこの当たり前すぎる印象派のマネの筆致がかえって「今さら」でいい。
ただし,ここに掲げた理由はそんな名画の評価がしたかったからではない。本当に興味のあるところは,隅にある“シャンパン”のことである。
このシャンパンは一体どんな銘柄のシャンパンなのだろうか。
この当時も商標を露骨に描くことに問題があるのか。
わざともったいつけて裏を向かせているところが,かえってそれが,僕のアマチュア・シャンパンマニアの心をスパークリングする。

ラベルの形から予測できないか,けっこう色々と資料を探ってみた。しかし現行で発売されている中には,ぴったりくるものはない。
とりあえず予想するも,いい加減なことも言えない。
それでもっと詳しい人に尋ねてみようかと,ネットのシャンパンの詳しいサイトを尋ねた。
掲示板に質問してみると,さっそく「ピノ・ノアール」の店主の方から返事を頂いた。しかし結論はやはりわからないという回答だった。
確かにラベルが見えないのは決定的なことらしく,シャンパンのラベルは予想以上に頻繁に変更されているというのも大きな理由である。
前々世紀の話だ。そう簡単にわかるようなものでない。
でもだからこそ分かりたいというものだ。
今回はまだ分からないが,ぜひ今後も継続して調べていくつもりだ。

それで,調べている最中,マネのこんな絵があった。

 Oysters and Champagne Bucket
 1876-77
 oil on canvas, 55 x 34cm
 Private Collection

シャンパンと生牡蛎なんてさすが。マネも心得ている。
僕と同じ趣味なようだ。
しかもうちわ付。

ついでに僕の19才の時の「牛骨」の習作。
ちょっとマネ風?

 

 Kameda yoji
 gyukotsu
 1982
 oil on canvas,
 Private Collection

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