あるしるべ 1998年 (Gアートギャラリー)

「あるしるべ」とは「ある」は「或」すなわち英語でいう定冠詞 theで,「しるべ」は漢字の「導」や「標」にあたり,それを固有名詞化し勝手に造語した。発音的に近い仏語的スペル;alsilve(本当はeの上にアクサンテギュ)が美しいと思い,そう書くことにした。意味としては、ある「しるし」で、それは文字ではなく、マークではなく、ヒストグラム(絵文字)でもなく、いわば純粋無意味の記号で,それら既成の明確な伝達事項をもった記号系列からはずれたものを考えた。見かけは象形文字的だが,錯覚や感覚に起因する象徴的産物を、コミニュケーションとは対比した形で見つけだそうとした試み。

 

alsilve#0018

oil on canvas.163x130cm

alsilve#0051

oil on canvas.163x130cm